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獣の奏者 ~闘蛇編・王獣編~

20090828191542


『獣の奏者』 ~闘蛇編~、~王獣編~ 上橋菜穂子著  講談社文庫

「守り人シリーズ」の著者の作品。
今年はNHKでアニメ化されているようで、でも本を読むまでは絶対に見ないと決めていたので見ていない。
本も文庫になるのをずーっとまっていたのです
もともとこの2冊で完結予定だったこのお話。
ひょんなことから続編が出ることになり、その発売に合わせて文庫版が出版されたようです。

ファンタジー嫌いでもぜひ読んでいただきたい本。
内容はなるべく触れたくない…
ぜひ読んでジーンとしていただきたいので…。

感想は上手く伝えられないと思うので、ちょっとだけ…

~感想、といえるのか?~

「闘蛇」という、物語の中にだけ住まう獣を通し、国や官僚、それに従事している者たちの、
「予測できない何か」が起きたときの行動が、人としての汚さ、自らが生き残る為の汚い知恵が垣間見える話。
ファンタジー、そして物語という枠組みの中でありながら、現実との重なる部分もあり、読み終えてしまうと色々と考える力を与えてくれるような気がする。
それは主人公エリンの存在が大きいと思う。
彼女は血に、運命に翻弄されながらも、それでも着実に前を向き成長していく。
母の影響はもちろんのこと、その後出会う人々とのふれあいも全て糧にして成長していく様は凄いの一言。
絶対に自分ではこんな生き方は出来ないとは思うけれど、世の中にはこうやって生きていく人も沢山いるんだろうな、と思った。


闘蛇編を読み、王獣編まで一気に読んでみると、闘蛇編は序章に過ぎなかったんだぁと愕然とする。
王獣編を読む前では、闘蛇編もすばらしい話だったから。
でも王獣編を読んでみると、こうなるために闘蛇編があったんだ…と。

闘蛇編、王獣編とこの2つのタイトルはそれぞれの巻に出てくる獣の種類を表す。
エリンの母は闘蛇の医術者、エリンは成長し、王獣の医術者になる。

どちらの獣も決して人に慣れぬと言われていた。
エリンは規則を無視し、王獣の子供を育てる。
この物言わぬ(実際には言葉の変わりになるものでコミュニケーションは取っているけれど)獣との心の交流がとても心温まる。
けれど、やはり獣は獣。
ふとしたことでエリンにも牙をむく。

その瞬間飼い犬に手を噛まれた時のことを思い出してしまった。

物語の最後はきちんと描かれていない。
描かれてはいないものの、「どうなるか」という要素は沢山描かれているので、きっとこうなるのだろうなぁ、とはわかるけれど…
けれど、やっぱりエリンとイアル(王獣編から登場する妻帯もせず王を守ることを誓った青年)のその後もとても気になる…。

続編が早く文庫になることを切に祈る
でないと、続きのみハードで買っちゃうから

何度も読み返してしまう場所がある。
王獣編でイアルが傷つき、エリンの居る場所に逃げ込むシーン。
リランとエクがエリンの「隠して」の言葉に従い、イアルをその巨体の向こう側へ隠してあげる。
王獣がイアルを威嚇しなかったのは、エリンがイアルを警戒していなかったから…と。
怪我したイアルがフと目を覚まし、寝息の掛かる距離にいるエリンを見て、自分の誓いに悲しむシーン。

そしてなんと言っても最後…
シュナンを乗せ、飛び立ったリラン。
闘蛇に囲まれたエリン。
死にたくない、そう思ったときに飛び込んできたリラン。
エリンを口にくわえ飛び立つ…

思わず本を読みながら泣きそうになった。
伴侶でもない、子供でもない。
なのに危険を押してまで助けに来たリラン…
心のつながりというか何と言うか…

私の愛犬もいざって時は来てくれるのって思ったりもした。


正直、王獣編を読み始めたとき、エリンが学校に通っているところまでは「守り人シリーズ」の方が断然面白いかもと思った。
それは、傷ついたエリンを拾い、育ててくれたジョウンおじさんのことに触れなくて、
それがとても寂しく思っていたから。
でも卒業の時におじさんが居てくれたら…と。
思い出すと辛いから。
勉強に一生懸命だったから。
だからそれまではジョウンおじさんのことがかかれてなかったのね、と思うと話がずーーーんと心に入ってきた。
そこからは一気に読み、上記にある箇所とも出会い、この話が私の中でかなり大切な本と位置づけられた。

これからもきっと何度も読み返す、そんな本になりそう。

…だから早く続きの文庫化を
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